(特別の利益を与えること)
措令第25条の17第6項第1号ロの規定による特別の利益を与えることとは、具体的には、例えば、次の
(1)又は
(2)に該当すると認められる場合が、これに該当するものとして取り扱う。
(1) 財産の贈与又は遺贈を受けた公益法人等の定款、寄附行為若しくは規則又は贈与契約書などにおいて、次に掲げる者に対して、当該公益法人等の財産を無償で利用させ、又は与えるなど特別の利益を与える旨の記載がある場合
イ 財産の贈与をする者
ロ 当該公益法人等の役員等若しくは社員
ハ 財産の贈与若しくは遺贈をする者、当該公益法人等の役員等若しくは社員
(以下この項において「贈与等をする者等」という。)の親族
ニ 贈与等をする者等と次に掲げる特殊の関係がある者
(以下(2)及び19の4において「特殊の関係がある者」という。)
(イ) 贈与等をする者等とまだ婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
(ロ) 贈与等をする者等の使用人及び使用人以外の者で贈与等をする者等から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの
(ハ) 上記
(イ)又は
(ロ)に掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの
(ニ) 贈与等をする者等が会社役員となっている他の会社
(ホ) 贈与等をする者等、その親族、上記
(イ)から
(ハ)までに掲げる者及びこれらの者と法人税法第2条第10号に規定する政令で定める特殊の関係のある法人を判定の基礎とした場合に同号に規定する同族会社に該当する他の法人
(ヘ) 上記
(ニ)又は
(ホ)に掲げる法人の会社役員又は使用人
(2) 財産の贈与又は遺贈を受けた公益法人等が、贈与等をする者等又はその親族その他特殊の関係がある者に対して、次に掲げるいずれかの行為をし、又は行為をすると認められる場合
イ 当該公益法人等の所有する財産をこれらの者に居住、担保その他の私事に利用させること。
ロ 当該公益法人等の他の従業員に比し有利な条件で、これらの者に金銭の貸付けをすること。
ハ 当該公益法人等の所有する財産をこれらの者に無償又は著しく低い価額の対価で譲渡すること。
ニ これらの者から金銭その他の財産を過大な利息又は賃借料で借り受けること。
ホ これらの者からその所有する財産を過大な対価で譲り受けること、又はこれらの者から公益目的事業の用に直接供するとは認められない財産を取得すること。
ヘ これらの者に対して、当該公益法人等の役員等の地位にあることのみに基づき給与等を支払い、又は当該公益法人等の他の従業員に比し過大な給与等を支払うこと。
ト これらの者の債務に関して、保証、弁済、免除又は引受け
(当該公益法人等の設立のための財産の提供に伴う債務の引受けを除く。)をすること。
チ 契約金額が少額なものを除き、入札等公正な方法によらないで、これらの者が行う物品販売、工事請負、役務提供、物品の賃貸その他の事業に係る契約の相手方となること。
リ 事業の遂行により供与する公益を主として、又は不公正な方法で、これらの者に与えること。
19の2 措令第25条の17第6項第1号ホに規定する「当該公益法人等の有することとなる当該株式の発行法人の株式」及び同項第2号ヘに規定する「当該公益信託の受託者の有することとなる当該株式の発行法人の株式」は、議決権を行使することができる事項について制限のない株式に限らないことに留意する。
19の3 措令第25条の17第6項第2号イに規定する「その公益信託が、その信託行為の定めるところにより適正に運営されるものである」かどうかの判定は、贈与又は遺贈により財産を受け入れた公益信託について、次に掲げる事実が認められるかどうかにより行うものとして取り扱う。
(1) 信託行為において、次に掲げる事項(公益信託の全ての受託者が、
措置法第40条第1項第1号に掲げる者であり、かつ、措令第25条の17第6項第1号イに掲げる要件を満たすものである場合には、ロに掲げる事項を除く。)が定められていること。
イ 公益信託に関する法律において信託行為の記載事項と定められている事項
なお、この場合においては、次に掲げる事項が信託行為に定められていなければならないことに留意する。
(イ) 措令第25条の17第6項第2号ニに定める残余財産の帰属に関する規定
(ロ) 贈与又は遺贈に係る財産が贈与又は遺贈をした者又はこれらの者の親族が会社役員となっている会社の株式又は出資である場合には、その株式又は出資に係る議決権の行使に当たっては、あらかじめ運営委員会等
(措規第18条の19第5項第1号に規定する運営委員会等をいう。以下この項において同じ。)において運営委員等
(同号に規定する運営委員等をいう。以下この項において同じ。)の総数の3分の2以上の承認
(運営委員会等が設置されていない場合には、公益信託に関する法律第4条第2項第2号に規定する信託管理人(以下「信託管理人」という。)の同意)を得ることを必要とすること。
ロ 運営委員会等に関する次に掲げる事項
(イ) 運営委員等から構成される運営委員会等を設置すること。
(ロ) 運営委員等の定数は、3名以上であること。
(ハ) 運営委員等のうち親族等の数が当該運営委員等の数のうちに占める割合は3分の1以下とすること。
(ニ) 運営委員会等の議事の決定は、運営委員等の過半数が出席し、その出席した運営委員等の過半数の議決を必要とすること。
(ホ) 信託財産の処分その他の公益信託に関する法律第7条第3項第4号に規定する公益信託事務
(以下「公益信託事務」という。)の処理に関する重要な事項で次に掲げるものについて、運営委員会等の同意を得ることを必要とすること。
A 収支予算
(事業計画を含む。)
B 収支決算
(信託概況報告を含む。)
C 信託財産の処分
D 借入金
(その信託事務年度内の収入をもって償還する短期借入金を除く。)その他新たな義務の負担及び権利の放棄
E 信託行為の変更
F 信託の終了並びに併合及び分割
(ヘ) 運営委員等に対して当該公益信託の信託財産から支払われる報酬の額の算定の根拠で、その任務の遂行のために通常必要な費用の額を超えないことを明らかにするもの。
(2) 当該公益信託の事務の運営及び運営委員等の選任などが、法令及び信託行為に基づき適正に行われていること。
(3) 当該公益信託の経理については、その公益信託の事務の種類及び規模に応じて、その内容を適正に表示するに必要な帳簿書類を備えて、収入及び支出並びに資産及び負債の明細が適正に記帳されていると認められること。
19の4 措令第25条の17第6項第2号ハの規定による特別の利益を与えることとは、具体的には、例えば、次の
(1)又は
(2)に該当すると認められる場合が、これに該当するものとして取り扱う。
(1) 公益信託の信託行為又は事業計画書などにおいて、次に掲げる者に対して、当該公益信託の信託財産を無償で利用させ、又は与えるなど特別の利益を与える旨の記載がある場合
イ 財産の贈与をする者
ロ 当該公益信託の受託者又は信託管理人
(これらの者が法人である場合には、その理事等を含む。以下ハにおいて同じ。)
ハ 財産の贈与若しくは遺贈をする者、当該公益信託の受託者又は信託管理人
(個人に限る。以下ニにおいて「贈与等をする者等」という。)の親族
ニ 贈与等をする者等と特殊の関係がある者
(2) 公益信託の受託者がその公益信託事務を処理するに当たり、上記
(1)イからニまでに掲げる者に対して、次に掲げるいずれかの行為をし、又は行為をすると認められる場合
イ 公益信託の信託財産をこれらの者に居住、担保その他の私事に利用させること。
ロ これらの者に金銭の貸付けをすること。
ハ 公益信託の信託財産をこれらの者に無償又は著しく低い価額の対価で譲渡すること。
ニ これらの者から金銭その他の財産を過大な利息又は賃借料で借り受けること。
ホ これらの者からその所有する財産を過大な対価で譲り受けること、又はこれらの者から公益目的事業の用に直接供するとは認められない財産を取得すること。
ヘ これらの者に対して公益信託に関する法律第8条第11号
((公益信託認可の基準))に規定する支払基準、公益信託に関する法律施行規則
(令和7年内閣府令第63号)第1条第13号に規定する報酬の算定方法その他の報酬に関する支払基準に比し過大な報酬を支払うこと。
ト これらの者の債務に関して、保証、弁済、免除又は引受けをすること。
チ 契約金額が少額なものを除き、入札等公正な方法によらないで、これらの者が行う物品販売、工事請負、役務提供、物品の賃貸その他の事業に係る契約の相手方となること。
リ 事業の遂行により供与する公益を主として、又は不公正な方法で、これらの者に与えること。
19の5 措令第25条の17第6項第2号ヘの判定は、受託者ごとに、信託財産として有する当該株式の発行法人の株式の数に信託法第2条第8項
((定義))に規定する固有財産として有する当該株式の発行法人の株式の数を加えて行うことに留意する。
(注) 共同受託の場合には、信託法第79条
((信託財産の合有))の規定により信託財産は合有とされることから、上記の判定における株式の数の計算は、公益信託の信託財産とされた株式の数の全部を各受託者がそれぞれ有するものとして行うことに留意する。
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